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ユニバーサルスポーツで地域活性を目指す「第2回南あわじ市卓球バレー交流大会」

2021.03.28

2021年3月27日(土)に、兵庫県南あわじ市の元気の森ホールで、「第2回南あわじ市卓球バレー交流大会」が開催された。
卓球バレーは、約50年前に大阪の養護学校で始まったスポーツで、通常の卓球とは異なり、6対6のチーム戦で、椅子に座った状態でプレーをする。卓球台は通常の卓球台を使用するが、ボールは、中に小さな金属の玉が入った音のする球を使用する。選手は、それぞれ板状のラケットを持ち、ネットの下を通してボールを打ち合う。バレーボールと同じように、3打以内で相手コートに返球しなければならない。
卓球バレーは、全国障害者スポーツ大会のオープン競技として、何度か実施されている。障害の有無、程度に関わらず、全ての人が一緒にプレーできることが大きな特徴だ。
南あわじ市では、地域のコミュニティスポーツとして、卓球バレーを取り入れている。今大会も、障害の有無問わず、幅広い年齢層の全13チームが参加した。予選は、4チームと5チームの3つのグループに分かれて2試合ずつ行い、決勝トーナメントでは、予選の成績を基にトーナメントを行い、最終順位を決定した。
出場者約90名と多くの参加があった今大会。地域の人々にとって身近にある卓球バレーは、どのように楽しまれているのであろうか。参加者の声を聞いた。

上町Bチームで参加した大西順子さん(写真3枚目)は、地域のコミュニティグループで今大会に参加している。今大会、大西さんのグループからの参加は最も多く、全員お揃いのポロシャツに身を包み、会場をひと際盛り上げていた。週に一度は、グループで卓球バレーの練習を行っている。
Q:初めて卓球バレーを体験した時の感想
大西さん
「最初、やってみて楽しかったです。去年から始めて、今ではみんな卓球バレーの時間を楽しみにしています。」

Q:卓球バレーのおもしろいところは?
大西さん「普通の卓球だと、ボールがネットの上を越さないといけませんが、卓球バレーは、ネットの下を通すので、初めてでもみんなができて、固定した場所でできます。また、身体障害者の方も健常者の方も全員同じ状態ででき、楽しめることが良いところだと思います。」
大西さんのインタビューから、卓球バレーは高齢者にとって、適度な負荷で、安全に皆で楽しめるスポーツであることが窺える。

         右側が大西順子さん

あべいすとチームで参加した北谷雅良(写真4枚目)さんは、身体に障害がある。「あいべすと」は、北谷さんが通所するリハビリセンターのメンバーで結成したチームだ。
北谷さん
「卓球バレーは、リハビリセンターの職員さんから教えてもらいました。最初はルールがわかりませんでした。だんだんと慣れてきて、考えたり体を動かしたりすること、それ自体がリハビリになるような感じです。たまについていくのが大変なときもあります。障害があるので、コンスタントに動作ができる状態に体をもっていくのが難しいです。ルールでは、反則がどの程度なのか難しいです。」

卓球バレーのルールは、バレーボールと類似している。ホールディングやドリブル、ネットタッチといった反則がある。また、打球の際に、椅子から立ち上がってはいけない。試合が白熱してくると、選手は打ち返すことに熱中し、ファウルが増えてくる。

南あわじ市は、人口減少や高齢化が進み、地域の娯楽も決して多いというわけではない。しかし、枠組みにとらわれず、ユニバーサルスポーツという誰もが参加できるスポーツを取り入れ、地域活性のきっかけ作りを行っている。活気のあるまちづくりは、形あるハード面だけでなく、人々の繋がりも重要であることを、この大会を通して改めて感じた。

         左端が北谷雅良さん

■最終順位
優 勝 コミュアク
準優勝 グランドゴルフA
第3位 カブスカウトくま
卓球バレーについて(NHKパラスポーツポータル)