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「声援をエネルギーに」ASTCアジアトライアスロン選手権

2016.05.06

2016年4月29日から5月1日にかけて、広島県廿日市市で「ASTCアジアトライアスロン選手権」が開催された。
トライアスロンは、一つの大会の中にパラトライアスロンも組み込まれている。
今大会では、大会1日目の4月29日に、パラトライアスロンは行われた。
一般的なトライアスロンの距離は51.5km(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)で、パラトライアスロンはその半分の25.75km(スイム0.75km、バイク20.0km、ラン5km)の合計タイムを競う。
パラトライアスロンのクラス分けは、シッティング(座位)、スタンディング(立位)、ブラインド(視覚障がい)の大きく3つに分けられる。

シッティング(座位)・・PT1 車いす使用者などの両下肢障害
スタンディング(立位) ・・PT2~PT4 四肢欠損、筋力障がいなど ※数字が小さいほど重度障がい
ブラインド(視覚障がい) ・・PT5 ガイドと一緒に競技を行う

車いすの選手は、バイクではハンドバイクをを使用し、ランではレーサーを使用する。
ブラインドの選手はガイドと一緒に競技を行う。バイクは2人乗りのタンデムバイクを使用し、スイムとランでは、選手とガイドの2人を繋ぐガイドロープを使用する。

白熱したレースとなったPT4男子のクラスでは、佐藤圭一選手(愛知)が、スイムで先を行っていた古畑俊男選手(東京)、キミン・ユ選手(中国)にバイクで追いつき、ランもスピードを落とすことなくそのまま1位でゴールした。
今大会では、廿日市市内にある大型のショッピングモールがゴールとなっていた。また、モール敷地内の屋外遊歩道がランのコースになっているため、買物に来たお客さんも間近でレースを観戦できるようになっている。ショッピングモールを会場の一つとすることで自然に人が集まり、トライアスロンを家族みんなで応援できる工夫がなされている。
会場のアナウンスでは選手の紹介やパラトライアスロンのクラス分けの説明が行われ、見る側も分かりやすく、応援がしやすかったのではないかと感じる。
観客の声援には、選手を前に進める力、苦しい時に背中を押す力がある。たくさんの声援は、選手にとっても最大限の力を発揮するエネルギーとなったのではないだろうか。
「する」、「見る」、「知る」、「応援する」など、スポーツをいろんな形で楽しむことのできる大会であった。
■パラトライアスロン大会結果
○PT1男子
1位 木村 潤平(東京)
○PT2男子
1位 中山 賢史朗(神奈川)
○PT3男子
1位 ジアチャオ・ワン(中国)
○PT4男子
1位 佐藤 圭一(愛知)
○PT5男子
1位 中澤 隆(東京)
○PT2女子
1位 秦 由加子(千葉)
○PT4女子
1位 谷 真海(東京)
○PT5女子
1位 山田 敦子(兵庫)

ASTCアジアトライアスロン選手権公式HP
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