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第19回シッティングバレーボール全国親善交流大会in白馬

2016.08.09

2016年7月30日(土)~31日(日)、長野県北安曇郡白馬村のウイング21で
開催されたこの大会は、日本パラバレーボール協会主催で、
毎年7月に実施されている親善交流大会です。

男子17チーム、女子7チーム、障がいの有無にかかわらず総勢約200人が出場。
小学生から50歳代ぐらいまでの人々が集い、真剣な眼差しのなかにも時折笑顔が垣間見え、
”シッティングバレーを楽しむ”という、まさに交流大会という雰囲気だ。
(本大会は男女別に実施するが、女性は男性チームに混ざることが可能)
試合の大切な場面、子どもに選手交代しボールを渡してサーブを任せる。
成功も失敗も励まし褒める。
子どもたちにとってこのような経験をすることが、自然とノーマライゼーションが
身につくきっかけになっているのかもしれない。

シッティングバレーは単なる「障がい者スポーツ」ではなく、
ユニバーサルスポーツとして老若男女が”成長できる環境”であると感じた。
本大会に出場していた「東京プラネッツ」の加藤正選手(47歳)に話をお聞きした。
加藤選手は骨肉腫で7歳の時に左大腿(だいたい)部を切断したが、
高い身体能力で車いすバスケットボールなど多くの競技をこなし、
1988年ソウルパラリンピックは競泳で出場の経験を持つ。
そして1998年長野パラリンピックのアイススレッジスピードレースで銀メダル獲得。
2006年トリノパラリンピックではアイススレッジホッケーでも活躍した選手。

”パラリンピックは夏1回、冬4回出場したけど、規模の大きな夏の大会にもう1度出場したい”
という想いから、シッティングバレーボール競技の挑戦が始まった。

「47歳という年齢なので体力への不安もあるが、気力はある。
この競技を選んだのは188センチの長身を活かせると思ったから。
まだ競技を始めて1年未満だけど、日本代表に選ばれることを目標に
日々トレーニングしています。」とのこと。
シッティングバレーボールは2016年リオパラリンピックでは男女共に出場を逃したが
2020年東京パラリンピックでは日本代表の一員として
笑顔でコートにいてほしいと思う選手である。

<シッティングバレーボールとは・・・・>
床に臀部(お尻)の一部をつけたまま行う6人制のバレーボール。
ボールは公認のバレーボール球を使用するが、コートの広さは
一般のバレーボールコートよりも狭く(サイドライン5m、エンドライン6m)、
座位で行えるようネットの高さも低く設定されている(男子1.15m、女子1.05m)。
試合は国際バレーボール競技規則に準じてラリーポイント制・5セットマッチ
(3セット先取で勝利)で行われる。サーブ、ブロック、スパイクなどの際は、
立ち上がったり飛び跳ねたりして床から臀部を浮かしてはならないが、
レシーブの際だけ短時間の臀部の離床が認められている。

一般社団法人日本パラバレーボール協会
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