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「ちゃれまる イベント体験レポート」 2016チャレンジカヌー in 円山川

2016.10.06

2016年10月2日(日)、兵庫県豊岡市の円山川公苑において、障がい者カヌーの体験会が開催された。円山川公苑とは、かの有名な城崎温泉のそばにある兵庫県北部唯一の文化・スポーツの複合施設のことで、プールやスケートリンク、カヌーやカヤックを楽しめるボートヤード、そして美術館もあり、四季を通して楽しめる緑に溢れた施設である。ここ最近では、近隣の特別支援学校の生徒の作品も展示されていたとのことだ。

さて、昨年も同イベントを取材させていただいたが、第2回を迎えた当体験会では、87名もの方々が参加された。当大会の趣旨の通り、障がいや年齢、性別を超えて、様々な方々がカヌーを通して親睦を深め合った。
昨年は昼過ぎに雨が降ってしまったが、今年は見事に晴れ。風もほとんどなく、カヌーをするには絶好のコンディションだ。水面からは魚が頻繁に跳ね上がり、参加者たちを歓迎している。
朝は9時半から受付開始であったが、8時半過ぎには既に多くの参加者が受付に来られていた。みなさん、このイベントを本当に楽しみにしているのであろう。

定刻通り10時に開会、その後は初心者向けにパドリングの講習が開催された。
そして、いよいよカヌーに乗船だ!身体に障がいがある場合は、カヌーへの乗り込みなどはスタッフがサポートを行う。また、参加者一人に対して必ずサポートスタッフが一人付いてくれるため、楽しみながらかつ安全に体験を行うことができる。
初めてカヌーに乗る子供たちは真剣そのものだ。緊張の面持ちで経験者スタッフの指示に従い、カヌーに乗り込み足を定位置に固定。しっかりと固定しておかないとカヌーが不安定になってしまう。

講習で習ったパドリングを、自身で初めてやってみる。ぎこちない部分もあるが、少しずつ前に進める!
慣れてきたころには、少し景色や周囲の様子を確認する余裕も見えはじめ、陸にいるカメラマンに向かってピースサインをしている参加者も多く見られた。
実際に本日初めてカヌーを体験された方にお話を聞いた。
「カヌーは初めてで、水の上で自然を満喫することができて楽しい。近くにこのような施設があるのを初めて知った。できればまたカヌーに乗りたい。」

このようにカヌーの楽しさを知り、もっとカヌーをしてみたいという人を増やすことこそが、競技の普及には欠かせない。

チャレンジド・スポーツは、選手の高齢化がじわじわと進み、選手の発掘に苦戦をしている競技が多く見られる。その中で、このような体験イベントの意義は大きい。どんなに魅力的な競技でも、まずは自分でやってみないとその楽しさは実感しにくいからだ。近畿地方では、今回のようなカヌー体験イベントが定期的に開催されている。少しでも興味を持たれた方は、お近くの体験会に参加してみてはいかがだろうか? もしかしたら2020年の大会で、主役になっているかもしれない。

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