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東北初!タンデム自転車がレースに!!~第23回みやぎ国際トライアスロン仙台ベイ七ヶ浜大会~

2017.07.05

2017年7月2日、宮城県宮城群七ヶ浜町で、「第23回みやぎ国際トライアスロン仙台ベイ七ヶ浜大会」が開催された。
エイジ(一般)、東北学生選手権、パラ、リレー、ジュニア&キッズと分かれており、U19, U23の選手権大会も併催された。
今回、パラの部(スイム0.75km、バイク26km、ラン5km)には円尾敦子(まるおあつこ)選手、鏡味信幸(かがみのぶゆき)選手、本橋昭人(もとはしあきひと)選手、菅原繁幸(すがわらしげゆき)選手が出場。
エイジの部(スイム1.5km、バイク40km、ラン5km)に大腿義足(膝より上の義足)ながら、佐渡国際トライアスロン大会のBタイプ(スイム2km、バイク105km、ラン21.1km)完走を目指す長田信久(おさだのぶひさ)選手が出場した。
本大会では2013年の第19回大会からパラトライアスロンの部があるが、今回初めてタンデム自転車での参加が可能となり、東北地方で初めて、本格的に視覚障がい者が参加できる大会となった。
七ヶ浜町周辺は、東日本大震災の際、津波の被害にあった地域である。昨年はスイム会場である海水浴場では大量の貝殻が落ちており、バイクコース、ランコースの道路も簡易舗装の部分があるなど、震災の爪痕が所々みられる中での開催となった。
しかしながら、今年の大会では砂浜はきれいで貝殻ほとんどなく、バイクコースやランコースの道路もしっかりと舗装されており、復興がかなり進んだことが分かる。多くの地域の方の協力があって、視覚障がいの選手の受け入れが可能となった。
今回、円尾選手のガイドをつとめた選手に話を聞くことができた。
「バイクではオートバイがついて周りに声掛けをしてくれただけでなく、エイジの部の選手の方々がキープレフト、声掛けをしてからの追い越しを守ってくれた。小回りの利かないタンデム自転車での折り返しの際には周囲の方も十分に減速するなど気を使ってくれたおかげで、安全に進むことができた」という。また、バイクランを通して沿道で多くの応援をもらい、追い越しの際やすれ違う際に励ましの言葉をかけてくれる方も多く、選手、ガイドともに元気をもらえたのこと。
運営や地域の方、選手の協力があって、パラトライアスロンの受け入れは広まっていくのだろうと思う。
また、それに伴い、現在は公道をタンデム自転車が走行できるのは14道府県にとどまっているが、今後どんどん解禁されて行って欲しいと思う。
今後国内外のレースに出場される選手の方々の活躍が楽しみである。
日本トライアスロン連合オフィシャルサイト
宮城県トライアスロン協会