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「チャレンジカヌーin円山川(障がい者カヌー体験会)」レポート

2015.10.12

10月11日(日)に兵庫県豊岡市の円山川公苑で「チャレンジカヌーin円山川(障がい者カヌー体験会)」が開催された。
開催地である兵庫県からの参加を中心に、スタッフ含め総勢50名が体験会に集まった。
山の天気は変わりやすく途中雨が降ったものの、色づき始めた景色を水辺から眺めるにはちょうど良い日であった。
午前中は、パドル講習を行った後、円山川公苑内の静水池でカヌー体験が行われた。身体に障がいがある場合は、カヤックへの乗り込みなどはスタッフがサポートを行う。また、参加者一人に対し必ずサポートスタッフが一人入るため、楽しみながらかつ安全に体験を行うことができる。
最初はサポートスタッフと2人乗りのカヤックに乗船していた参加者たちも、慣れてくると一人乗りに乗り換え各々のペースでカヌーを楽しんでいた。
下肢に麻痺がある人は下半身が固定されず体のバランスが取りにくいため、カヤックのシート部分と足を置く位置にクッション材をかましてカヤックと体がフィットした状態にする。カヤックと体が一体になることで漕ぎの動作をスムーズにすることができる。
午後は静水池から円山川に移動し、2人用カヤックでのツーリングが行われた。静水池とは違い、風や水の流れがあるためコントロールが難しく体力も必要となる。全員が約一時間ツーリングを楽しみ体験会は終了した。
体験会は終始和やかな雰囲気で、体験を終えた参加者の表情は爽快感に溢れていた。
○競技としてのカヌー
障がい者カヌーは2016年リオデジャネイロパラリンピックから正式競技として採用されている。
競技は200mスプリント(一直線のスピードレース)で、障がい区分はA、TA、LTAの3つに分けられる。
A・・胴体を動かすことができず、肩と腕の機能だけで漕ぐ。
TA・・胴体を動かすことができ、腕、胴体を使って漕ぐことができる。
LTA・・足をふんばることができ、足、腕、胴体を使って漕ぐことができる。
※Aが最も重度
日本障害者カヌー協会では普及と周知を目的とした体験会を各地で行っている。アウトドアと競技2つの側面をもったカヌー。自然と対峙することは楽しいことでもあり難しいことでもある。カヌー体験会ではその両面を感じることができるはずだ。

日本障害者カヌー協会