2021年5月15日(土)、16日(日)、神奈川県横浜市で「ITU世界トライアスロンパラシリーズ横浜大会」が行われた。大会初日には、パラトライアスロンエリートの部が行われ、東京パラリンピック出場を狙う国内有力選手が多数出場した。視覚障害のPTVI-Wクラスには、リオデジャネイロパラリンピック日本代表の円尾敦子選手(ガイド：菊池日出子)が出場。円尾選手は、2019年に行われた同大会の記録を2分以上縮める好記録を出し、全体の4位でゴールした。レース後、上位選手が失格となったことで、円尾選手は繰り上げで3位入賞となった。円尾選手は、今期でスプリントエリートレースから退くことを表明している。レース後のインタビューでは、入賞の喜びと、周囲への感謝を語った。

〇円尾選手コメント
・大会を通して
「感染が拡大していく中、本当に参加してよいものか毎日悩んできました。でも、2012年のデビューからずっと参加し続けて成長させていただいたこの横浜大会に、エリートとして参加できる最後の機会なので、やはり精一杯出し切ることで、お世話になった方々にお礼を伝えたいと思い、スタートラインに立ちました。もちろん、この大会を開催してくださった方々にも、少しでも良い結果を残して恩返しをしたいという思いがありました。
レースは、いろいろなトラブルがありましたが、それでも自分なりには100％を出してくることができました。結果としては4人中4位だったのですが、レース後に上位選手が失格となったため、繰り上げで表彰台に上がることもでき、自粛期間中をサポートしてくれたガイドの菊池日出子さんにメダルをかけることができ、本当にうれしかったです。
ホテルの部屋に戻ったら、いろいろな思いがこみ上げてきて涙が止まりませんでした。」

・応援していただいている皆様へ
「今回は感染対策として無観客をお願いしていたのですが、事前にたくさんの方々から応援メッセージをいただいていたこともあって、レース中はみなさんを感じ思い出しながら走っていました。たくさんの力で背中を押してもらったと感じております。たくさんたくさん応援してくださって、本当にありがとうございました。これからも応援のほどよろしくお願いいたします。」

■大会結果　※各クラス1位
PTWC-W　Kendall Gretsch (USA) 1:07:52
PTS2-W　Melissa Stockwell(USA) 1:17:42
PTS4-W　Kelly Elmlinger(USA) 1:12:11
PTS5-W　Gwladys Lemoussu(FRA) 1:09:02
PTVI-W　Katie Kelly(AUS)　 1:10:31
PTWC-M　Jetze Plat(NED)　 0:55:16
PTS2-M　Lionel Morales(ESP)　 1:08:27
PTS3-M　Nico Van Der Burgt(NED)　 1:05:59
PTS4-M　Alexis Hanquinquant(FRA)　 0:57:55
PTS5-M　George Peasgood(GBR)　 0:57:12
PTVI-M　Kyle Coon(USA)　 0:59:45

大会公式ホームページ

※写真は、円尾選手のフェイスブックページより引用