新記録・好記録が続出!!「WPA公認 2022ジャパンパラ陸上競技大会」
2022.05.18
T54クラス鈴木朋樹は出場種目全てで強さを見せた
2022年5月14日~15日、たけびしスタジアム京都で「World Para Athletics公認 2022ジャパンパラ陸上競技大会」が開催された。パラ陸上は、今年兵庫県で開催される予定であった「世界パラ陸上競技選手権大会」が2024年に、中国で開催予定であった「アジアパラ競技大会」が2023年に延期となった。国際大会が次々と延期となっている状況ではあるが、今大会では、日本新記録20個、アジア新記録10個、世界新記録2個と好記録が続出した。
マラソン、トラックの両方で国内トップを走るT54クラスの鈴木朋樹は、大会初日に100mと1500mに出場。1500mでは後続を大きく突き放す圧巻のレースで優勝。鈴木は、「1500mは自分が先頭を引っ張って、ある程度のタイムまで持っていきたいと思っていた。風が強かったけど引き離して勝つことができたから良いレースになったと思う。100mは専門種目ではなく、1500mの強化の一環として走るという気持ちでいた。今までやってきたトレーニングの成果が結びついて、100mも優勝という形でベスト記録が出たのは良かった。」と初日のレースを振り返った。また、アジアパラ競技大会の延期について、「元々アジアパラリンピックに合わせていくつもりだったが、パリ(パラリンピック)まで2年しかないので、この一年を使ってパリでメダルを獲得するために、今やらなきゃいけないことを一つ一つクリアしていく一年になると思う。」と、調整変更の必要性を語った。
マラソン、トラックの両方で国内トップを走るT54クラスの鈴木朋樹は、大会初日に100mと1500mに出場。1500mでは後続を大きく突き放す圧巻のレースで優勝。鈴木は、「1500mは自分が先頭を引っ張って、ある程度のタイムまで持っていきたいと思っていた。風が強かったけど引き離して勝つことができたから良いレースになったと思う。100mは専門種目ではなく、1500mの強化の一環として走るという気持ちでいた。今までやってきたトレーニングの成果が結びついて、100mも優勝という形でベスト記録が出たのは良かった。」と初日のレースを振り返った。また、アジアパラ競技大会の延期について、「元々アジアパラリンピックに合わせていくつもりだったが、パリ(パラリンピック)まで2年しかないので、この一年を使ってパリでメダルを獲得するために、今やらなきゃいけないことを一つ一つクリアしていく一年になると思う。」と、調整変更の必要性を語った。
100m女子T47のクラスには、2016リオデジャネイロパラリンピック400mで銅メダルを獲得した辻沙絵が出場。12.69のタイムで日本記録を更新した。辻は、2024パリパラリンピック出場を視野に置き、「世界ランキングや東京パラを終えてみて、400mが一番勝負しやすいところ。短い距離も最終的には400mに繋げるため。」と語った。辻本人も走力の向上を実感しており、調整が順調に進んでいることが窺える。
ニューフェイスとして注目されるのが、100m男子T13のクラスに出場した吉田匡貴。今年の春に陸上の名門洛南高校を卒業し、今大会が初めてのパラ陸上大会となる。今大会は、11:30で2位と、日本記録保持者の福永凌太にわずかに及ばなかったものの、100mの自己ベスト11:14の記録をもつことから、今後、T13の日本記録11:25を上回ることが期待される。吉田は、「高校を卒業してから、練習場所を見つけるのに少し時間がかかった。試合に出て100mの感覚がわかったのと、まだ練習不足だなと思ったので、これからしっかり練習していきたい。」と、初のパラ陸上大会を終え、手ごたえを感じていた。
ニューフェイスとして注目されるのが、100m男子T13のクラスに出場した吉田匡貴。今年の春に陸上の名門洛南高校を卒業し、今大会が初めてのパラ陸上大会となる。今大会は、11:30で2位と、日本記録保持者の福永凌太にわずかに及ばなかったものの、100mの自己ベスト11:14の記録をもつことから、今後、T13の日本記録11:25を上回ることが期待される。吉田は、「高校を卒業してから、練習場所を見つけるのに少し時間がかかった。試合に出て100mの感覚がわかったのと、まだ練習不足だなと思ったので、これからしっかり練習していきたい。」と、初のパラ陸上大会を終え、手ごたえを感じていた。
100m女子T52クラスには、ロンドン、リオのパラリンピック2大会に出場した木山由加が出場。木山は、東京パラリンピックの出場条件を満たしていたが、木山のクラスである女子T52クラスの競技人口が少ないことから、出場を目指していた100mが東京パラリンピックで実施されず、出場が叶わなかった。木山は、目標を失った喪失感や悔しさを感じながらも気持ちを切り替え、再び競技に取り組んでいる。
(木山)
「今シーズン最初の大会は、追風参考になってしまいましたが、100mを最後まで走り切ることが出来ました。記録としてはベストにほど遠いですが、感覚も悪くないので自分のペースで少しずつ戻していけたらいいなと思っています。今大会は有観客での開催で、たくさんの声援を送っていただき本当にありがとうございました。」
パラ陸上は、6月11日~12日に、ユニバー記念陸上競技場(兵庫県神戸市)で「WPA公認第33回日本パラ陸上競技選手権大会」が開催される。陸上のシーズンは始まったばかり。次回の大会でも多くの記録更新が期待される。
(木山)
「今シーズン最初の大会は、追風参考になってしまいましたが、100mを最後まで走り切ることが出来ました。記録としてはベストにほど遠いですが、感覚も悪くないので自分のペースで少しずつ戻していけたらいいなと思っています。今大会は有観客での開催で、たくさんの声援を送っていただき本当にありがとうございました。」
パラ陸上は、6月11日~12日に、ユニバー記念陸上競技場(兵庫県神戸市)で「WPA公認第33回日本パラ陸上競技選手権大会」が開催される。陸上のシーズンは始まったばかり。次回の大会でも多くの記録更新が期待される。
■主な更新記録
〇アジア新
F64 円盤投 24m22 前田 樹里
T32 100m 39.96 仲元ゆかり
T20 走幅跳 5m34 酒井 園実
T11 10000m 32:39.29 和田 伸也
T63 走幅跳 4m70 兎澤 朋美
T20 5000m 14:45.31 十川 裕次 他2名
T62 200m 25.78 根本 周太
T11 800m 2:05.68 唐澤 剣也
〇世界新
T63 400m 1:22.45 保田明日美
T32 200m 1:22.27 仲元ゆかり
大会公式記録
〇アジア新
F64 円盤投 24m22 前田 樹里
T32 100m 39.96 仲元ゆかり
T20 走幅跳 5m34 酒井 園実
T11 10000m 32:39.29 和田 伸也
T63 走幅跳 4m70 兎澤 朋美
T20 5000m 14:45.31 十川 裕次 他2名
T62 200m 25.78 根本 周太
T11 800m 2:05.68 唐澤 剣也
〇世界新
T63 400m 1:22.45 保田明日美
T32 200m 1:22.27 仲元ゆかり
大会公式記録