小田凱人が圧倒的な強さで男子シングルス初優勝・女子は上地結衣が2冠「DUNLOP KOBE OPEN 2023」
2023.04.11
男子シングルス優勝 小田凱人
2023年4月6日~9日、兵庫県のブルボンビーンズドームで「DUNLOP KOBE OPEN 2023」が開催された。
今大会には、若干16歳で男子世界ランキング2位まで駆け上がった小田凱人と、女子で世界ランキング2位の上地結衣が出場。世界的に活躍する2名のプレーに注目が集まった。
第1シードの小田は、トーナメント1回戦、2回戦を1セットも奪われることなく勝ち上がり、準決勝で第3シードの高野頌吾と対戦。高野もジュニア時代からの有力選手で、2021年には小田と共にイタリアで開催されたワールドチームカップに出場し、優勝をしている。小田のショットは鋭く力強い。高野は小田のショットにくらいついていくが、対応が難しく、終始苦しい展開が続いた。小田vs高野の準決勝は、6-0、6-1で小田が勝利。小田は、決勝戦でもマレーシアのMohamad YUSSHAZWAN Bin Yusufを6-0、6-2のストレートで退け、大会初優勝を果たした。
女子シングルスは、過去11回の優勝を誇る上地結衣が、準決勝まで1セットも奪われることなく勝ち上がると、決勝戦では第2シードの船水梓織里を2-0のストレートで破り、シングルス12回目の優勝。上地は高室侑舞とペアを組んだダブルスでも優勝し、今大会二冠を果たした。
今大会には、若干16歳で男子世界ランキング2位まで駆け上がった小田凱人と、女子で世界ランキング2位の上地結衣が出場。世界的に活躍する2名のプレーに注目が集まった。
第1シードの小田は、トーナメント1回戦、2回戦を1セットも奪われることなく勝ち上がり、準決勝で第3シードの高野頌吾と対戦。高野もジュニア時代からの有力選手で、2021年には小田と共にイタリアで開催されたワールドチームカップに出場し、優勝をしている。小田のショットは鋭く力強い。高野は小田のショットにくらいついていくが、対応が難しく、終始苦しい展開が続いた。小田vs高野の準決勝は、6-0、6-1で小田が勝利。小田は、決勝戦でもマレーシアのMohamad YUSSHAZWAN Bin Yusufを6-0、6-2のストレートで退け、大会初優勝を果たした。
女子シングルスは、過去11回の優勝を誇る上地結衣が、準決勝まで1セットも奪われることなく勝ち上がると、決勝戦では第2シードの船水梓織里を2-0のストレートで破り、シングルス12回目の優勝。上地は高室侑舞とペアを組んだダブルスでも優勝し、今大会二冠を果たした。
■敗戦から学ぶ次の戦略
今回は、男子シングルスで好勝負を見せた河野直史(愛媛県)に注目した。河野は、男子シングルス初戦で第4シードのAbu Samah BORHAN(マレーシア)と対戦。世界ランキングは河野が68位、Abu Samah BORHANが48位と、Abu Samah BORHANが河野を大きく上回る。
試合序盤から実力で勝るAbu Samah BORHANのペースで試合が続くが、河野も粘り、ラリーが続く。Abu Samah BORHANは、コートを広く使った正確なショットで河野を動かしてミスを誘う。第1セットをAbu Samah BORHANに6-4で奪われた河野だったが、徐々に攻撃のペースを掴み始め、第2セットは第1セットにも増して熱戦となった。両者譲らず長いラリー、デュースが続き、コートは緊張感に包まれた。河野が一時リードする場面も見られたが、最後はAbu Samah BORHANが7-5で第2セットも奪い、河野を退けた。結果0-2で敗戦となった河野だったが、力の差を感じさせない熱戦であった。
河野「本大会では第4シードの選手を相手に初戦敗退と悔しい結果となりました。しかしながら、昨年末から改良に取り組んできた厚い当たりでのサーブはしっかりとコースを打ち分けることも出来て、リターンエースをもらうことはほとんどなく、ラリーで勝負をすることができたのは自身の成長を感じました。ラリーでは得意のチェアワークの速さを活かした粘りのあるプレーでほぼ互角に戦えていたと思います。課題としていたDeuceや4-4などの競っている場面での戦い方について、まだまだ修正点があると感じています。強い気持ちで攻めていくことについては、過去の経験からある程度できたのですが、その攻めるタイミングを少し見誤ってしまったように思います。ラリーで互角に戦えていたからこそ、ラリーを続けていく中で攻めのポイントを見つけられれば良かったのですが、若干早く無理をして攻めにいってしまい、自分のミスでポイントを落とす事が多かったです。試合を繰り返す中で少しずつですが確実に成長していると実感しているので、次回の大会では、攻めていく場面で、もう少しゆとりをもってプレーが出来るように心がけ、勝ちを掴み取りたいと思います。」
河野はシングルスで初戦敗退となったが、コンソレーションで優勝した。
試合序盤から実力で勝るAbu Samah BORHANのペースで試合が続くが、河野も粘り、ラリーが続く。Abu Samah BORHANは、コートを広く使った正確なショットで河野を動かしてミスを誘う。第1セットをAbu Samah BORHANに6-4で奪われた河野だったが、徐々に攻撃のペースを掴み始め、第2セットは第1セットにも増して熱戦となった。両者譲らず長いラリー、デュースが続き、コートは緊張感に包まれた。河野が一時リードする場面も見られたが、最後はAbu Samah BORHANが7-5で第2セットも奪い、河野を退けた。結果0-2で敗戦となった河野だったが、力の差を感じさせない熱戦であった。
河野「本大会では第4シードの選手を相手に初戦敗退と悔しい結果となりました。しかしながら、昨年末から改良に取り組んできた厚い当たりでのサーブはしっかりとコースを打ち分けることも出来て、リターンエースをもらうことはほとんどなく、ラリーで勝負をすることができたのは自身の成長を感じました。ラリーでは得意のチェアワークの速さを活かした粘りのあるプレーでほぼ互角に戦えていたと思います。課題としていたDeuceや4-4などの競っている場面での戦い方について、まだまだ修正点があると感じています。強い気持ちで攻めていくことについては、過去の経験からある程度できたのですが、その攻めるタイミングを少し見誤ってしまったように思います。ラリーで互角に戦えていたからこそ、ラリーを続けていく中で攻めのポイントを見つけられれば良かったのですが、若干早く無理をして攻めにいってしまい、自分のミスでポイントを落とす事が多かったです。試合を繰り返す中で少しずつですが確実に成長していると実感しているので、次回の大会では、攻めていく場面で、もう少しゆとりをもってプレーが出来るように心がけ、勝ちを掴み取りたいと思います。」
河野はシングルスで初戦敗退となったが、コンソレーションで優勝した。
車いすテニスは4月17日~23日、福岡県の飯塚市で国内最高峰の大会である「JAPAN OPEN 2023」が開催される。世界各地からトップ選手が集まるこの大会には、小田、上地も出場が予定されている。
■各クラス優勝者
〇メインシングルス
男子 小田凱人(愛知県)
女子 上地結衣(兵庫県)
クァード 諸石光照(岐阜県)
〇メインダブルス
男子 Abu Samah BORHAN(マレーシア)、Mohamad YUSSHAZWAN Bin Yusuf(マレーシア)
女子 上地結衣(兵庫県)、高室侑舞(埼玉県)
クァード 池田拓也(兵庫県)、諸石光照(岐阜県)
■各クラス優勝者
〇メインシングルス
男子 小田凱人(愛知県)
女子 上地結衣(兵庫県)
クァード 諸石光照(岐阜県)
〇メインダブルス
男子 Abu Samah BORHAN(マレーシア)、Mohamad YUSSHAZWAN Bin Yusuf(マレーシア)
女子 上地結衣(兵庫県)、高室侑舞(埼玉県)
クァード 池田拓也(兵庫県)、諸石光照(岐阜県)